【自助論】人生は自分の手でしか開けない_成功のための秘訣

Study

今回は自己啓発書のバイブル的存在シリーズ第2弾。
学んでおきたい1冊としてしっかり吸収していきましょう。

こんな人を対象にしています。
・これから社会人になる人
・一般常識として古典的な自己啓発書を読みたい人

筆者は1812年生まれの英国人です。この書も第1弾で扱った、「原因」と結果の法則と同様に、19世紀の古典ですが、現在にも通じる不変の内容ですので、しっかりと吸収しましょう。
人生は自分の手でしか開けない、という「自助の精神」をメインに、あふれた人生を生きた成功者の実例を多く引用している著作です。
成功者の生々しい自己実現法とエピソードに引き込まれていく感じがします。あなたも心に響いたエピソードを先人から受け継ぎましょう。

自助の精神 人生は自分の手でしか開けない!

【成長への意欲と自助の精神】
「天は自ら助くるを助く」
その短い章句には、人間の数限りない経験から導き出された1つの真理です。自助の精神は、人間が真の成長を遂げるための礎となります。外部からの援助は人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける。

人のために良かれと思って援助の手を差し伸べる。
相手はかえって自立の気持ちを失います。保護や抑制も度が過ぎると、役に立たない無力な人間を生み出すと著者は述べています。

【人間はどうすれば成功できるのか?】
人間の優劣は、その人がどれだけ精一杯努力してきたかで決まる。
怠け者は優れた業績を残せない。骨身を惜しまず学び働く以外にビジネスで成功する道はない。
どんな分野でも、目標を目指して精一杯努力しなければ、目標は達成できないことをわれわれは固く肝に銘じる必要があります。そして、自分の幸福や成功については、あくまでも自分自身が責任を持たなければならないのです。

忍耐  努力が苦でなくなる法

どんなに高尚な学問を追求する際にも、常識や集中力、勤勉、忍耐のような平凡な資質がいちばん役に立ちます。
世に偉人と称される人間は、世間的な常識に明るく、辛抱強さも備えています。
ニュートンは、最高の英知を備えた人間でした。その秘訣をたずねられたとき、
「いつもその問題を考え続けていたからだ」と、こともなげに答えたという。
また、別の機会に
「私は、研究中のテーマを常に自分の目の前に広げてじっと見守る。そうすると、闇に一条の光がさしてしだいに夜が明けていくように、問題の本質がくっきりと浮かび上がってくるのだ。」とも語っています。

フランスの学者サロンの中心人物 ネッケル夫人
ビュフォン(フランスの博物学者)について述べている。
「”天才とは、一つの問題に深く傾注した結果生まれるものだ”と彼は強く主張していました。
彼自身、原稿を書き上げるだけで精魂尽き果てるようですが、疲れた体にムチ打って推敲のペンを握るのだといいます。
もちろん、すでに完璧の域に達していると思われる文章についても手抜きをしません。あきあきするような書き直しの作業が、
そのうちに喜びに変わってくるのです。」

好機は二度ない  人生の転機を生かす力

ニュートンは、足もとに落ちてきたリンゴのおかげで万有引力の法則を考えついたと伝えられています。この話は偶然が大発見につながった例として、しばしば引き合いに出されます。
しかし、ニュートンはそれまで長年の間、重力の問題に専心し、こつこつと研究を続けていたからこそ、目の前のリンゴが落ちるのを見てインスピレーションがひらめき、万有引力の法則を理解するのに至ったのです。

イスラエルの賢者ソロモンは「賢者の目は頭の中にあり、愚者は暗闇を歩く」と語っています。
思慮の浅い人間には何も見えなくても、聡明な洞察力を身につけた人間は目の前の事物に深く立ち入り、その奥に横たわる心理にまで到達できます。

【千載一遇のめぐりあわせ】
ニューコメンの蒸気機関はグラスゴー大学に保管されていたが、その修理を依頼されたのがワットであった。彼は、このぐ偶然のめぐりあわせに千載一遇のチャンスとばかり飛びつき、一生をかけてより高性能の蒸気機関を完成させました。

オックスフォードのオール・ソウルズ・カレッジの日時計に刻まれた言葉
「時間とは消滅するものなり。かくしてその罪はわれらにあり」
人生と同じように時間も、ひとたび過ぎてしまえば二度と取り返すことはできません。

仕事 向上意欲の前にカベはない

ベネチィアの貴族がミケランジェロに自分の胸像を依頼しました。
彼は十日でその像を作り上げ、代金として金貨十枚を請求しました。貴族は「たかが十日で仕上げた作品にしては法外な代金だ」と抗議しました。
だが、ミケランジェロはこう答えました。
「あなたはお忘れになっているのですよ。胸像を十日で作り上げられるようになるまでに、私が三十年間修業を積んできたということを」
彼のこのような姿勢の中にこそ、芸術はもとより人生そのものにおける成功の条件が隠されているのです。

ベートーヴェンの好んだ格言。
「向上心に燃えた有能で勤勉な人間には、”ここで行き止まり”という柵は立てられない。」
ある時、ピアノ奏者のモシュレスが、ベートーヴェンにオペラ「フィデリオ」のピアノ用の楽譜を手渡したが、その最後のページの片隅にのはこう記されていた。
「神の助けによって、つつがなく演奏が終わるように」
それを見たベートーヴェンは、その下にこう書き足しました。
「神に頼るとはなんたることだ。自らの力で自らを助けたまえ」
この言こそ、ベートーヴェンの生涯を通じた座右の名となりました。

意志と活力 自分の使命に燃えて生きる


ナポレオンの好んだ格言の一つ。
「最高に真実なる知恵は、毅然とした決断なり」
彼の人生は、強い力と俊敏な決断力が何をもたらすかをはっきり示しています。

戦いに勝つには、素早く決断し、敵の過ちに乗じて迅速に行動を起こすことが常道です。
「アルコレの戦いでは、わずか二十五名の騎兵だけで勝利を収めた。
敵(オーストリア軍)も味方も無気力状態に陥った一瞬の機をついて余は騎兵たちにラッパを持たせ、相手陣に突撃をかけたのだ。それだけで勝利はわが軍のものになった。
戦いにおいては、両軍とも相手を威圧しようと必死だが、その最中に突如として敵が臆病風に吹かれる時がある。その一瞬をうまく利用するのが勝利の秘訣なのだ。」
更に語りました。
「一瞬の機を逃すと、それが不幸な敗北につながる。オーストリア軍は時間の価値を知らなかった。奴らはいつまでもぐずぐず攻撃をためらっていたから、わが軍に打ちのめされてしまったのだ」

イギリス下院議員バクストンは語っています。
「(略)強者と弱者の違い、偉人と取るに足りない人との違いは、その人間が旺盛な活力と
不屈の決意を持っているかどうかにかかっている。
ひとたび目標が定まったら、あとは勝利か死のいずれかしかないーーーそう断じ切る決意が大切なのだ。旺盛な活力と不屈の決意さえあれば、この世に不可能なことは一つもない。
逆に、それを備えていなければ、どんなに才能や境遇やチャンスに恵まれていようとも、二本足で歩く動物の域を出ず、真の人間にはなれないだろう」

時間の知恵 実務能力のない人に成功はない

時間の持つ価値を正しく理解すれば、行動もおのずと機敏になります。
イタリアのある哲学者は、「時間は財産である」と口ぐせのように語っていました。
この財産は限りがあります。しかも使い方が悪いと一文の価値も生みませんが、うまく使えば必ず幸運をもたらします。

航海においても、船員は暇が多いほど不平不満を募らせ、船長に刃向かうようになります。そのことを熟知していたある老船長は、何も仕事がなくなると必ず、
「イカリをみがき上げろ」と船員たちに命じたそうです。

【時は金以上なり】
ネルソン提督はかつてと語っています。
「私が成功したのは、何事でも定刻の十五分前から仕事を始めていたおかげである」

時間の価値が正しく理解できれば、時間厳守の習慣も自然に身につきます。
ルイ十四世は、「時間厳守は国王としての礼儀だ」と語った。それは、ビジネスに携わる人間にとっての必須条件である。この美徳を守れば、誰よりも早く信用を勝ち得ることができる。」
時間の価値を知る人間は、自分の時間だけでなく相手の時間をも尊重しています。
誰かと仕事で会う場合も、その人物が時間に厳格かルーズかを見れば、その人間が尊敬に値するかが分かります。

ワシントン大統領は、秘書の一人が遅刻の理由を時計が狂っていたせいにした時に、こう答えたそうです。
「それなら、直ちに新しい時計に変えるべきだ。さもなければ、私のほうで秘書を新しい人間に代えなくてはいけなくなるからね」

高潔な人間が勇気を持って自分の道を突き進めば、必ず成功は訪れ、人間としての最高の報酬を受けるに違いありません。
詩人ワーズワースは、人生の戦いにおける「幸福な戦士」の姿を次のように謳っています。

「彼は自分の望むところを知り
一つの目標を信じて疑わない
富や名誉や世俗の地位を求めて
膝を屈し身をかがめようとはしない
これらの徳はおのずと彼にもたらされる
まるで恵みの雨が頭上に降りそそぐように」

金の知恵  楽をするためには汗をかけ

政治家ジョン・ブライトの言葉
「いまの生活が快適ならそれを維持し、あまりよくなければ改善していくべきだが、それには確実な方法が一つだけある。勤勉、倹約、節約、そして誠実という美徳を実践することだ。不自由に縛られた不満だらけの生活から抜け出すには、この四つの美徳を実行する以外に近道はない。しかも多くの人間が、実際にそうやって暮らしを向上させ成功をつかんでいるのだ」

節約は心のゆとりを生み、それが気前の良さとなって現れます。この意味で、「節約は思慮分別の娘であり、節制の姉、そして自由の母である」といえます。
要するに節約とは、自助の精神の最高の表現に他なりません。

【人生の最高の目的】
人格を強く鍛え上げ、可能な限り心身を発展向上させていくことです。
これこそ唯一の目標であり、それ以外のものはこのための手段に過ぎません。
むしろ、最高の人間性を獲得し、他人の役に立つ仕事に打ち込み、人間としての義務を果たしていくことこそ、いちばん立派な生き方です。

自己修養 頭脳と心・体の効率のよい鍛え方

ウォルター・スコットは語りました。
「最良の教育とは、人が自分自身に与える教育である」
自らの汗と涙で勝ち取った知識だけが、完全に自分の所有物となります。

政治家チャールズ・フォックスは語りました。
「私は、順調ではなやかな人生を送っている人間より、失敗してもそれにめげずに生きている人間に望みをかけている」
われわれは、成功ではなく失敗からむしろ多くの知恵を学びます
「何を行うべきか」にきづくのは、「何を行てなってはいけないか」を悟る時です。過ちを犯さなければ、いつまでたってもそこに気づくことはありません。

【人格生成に大事なもの】
若いころの利発さは、むしろ欠点になるかもしれません。なんでも手際よく覚える子供は、それだけ忘れるのも早い。忍耐や努力という資質を磨き上げようともしません。
ところが実際は、忍耐と努力こそが優れた人格形成にいちばん大切な要素です。そしてあまりできのよくない子供のほうが、かえってこの美徳を否が応でも身につけていきます。

素晴らしい出会い 人生の師・人生の友・人生の書

海軍将校コリンウッドは語りました。
「つまらぬ友と付き合うくらいなら一人で生きよーーーこれを処世訓として肝に銘じておきなさい。自分より優れた人間か、せめて同程度の人間を友とすべきです。人間の価値は常に、友の価値によって決まるのですから」

信頼される人 人格は一生通用する最高の宝だ

【立派な人格】
それは人生の最も気高い宝です。人格はそれ自体が優れた身分であり、世間の信用を勝ち取れる財産です。
【真の人格者であるかどうかを計る物差とは?】
間違いない方法は、その人間が目下の者にどう振舞うかを見ることです。

・男性であれば、女性や子供にどんな態度で接するか?
・上司なら部下をどう扱うか?
・自分より弱い地位の人間とどのように付き合うか?

まとめ

自己啓発書に頻繁に出てくる言葉「人格」がこの本でも重要な要素となっています。

【人間の価値を決める弱者への思いやり】
やさしさと思いやりがその人間を判断する重要な決め手になります。真の人格者であれば、そのちょっとした振る舞いにも他人に対する気配りが行き届いています。相手が目下のものであろうと、その気配りは変わりません。

立派な人格者について、皆さんも考えてみてください。1日や2日で答えは出ません。
自宅で自粛している今だからこそ、じっくりと考えてみることをお勧めします。

参考図書
自助論
サミュエル・スマイルズ 著